わたしが、もし、メアリーだとしたら/水菜
たとえ初めて色を見たとしても、感動などないのだろうか
心理的な影響など皆無なのだろうか
世界に不思議なものしかないわたしから見れば、それは超人の域だ
信じられないことだ
全てが、計算どおりに見えている世界、そんなようなものなのだとしたら
……何度思考してみても、この『メアリーの部屋』の思考実験は
なにやらよくわからない気持ちになる
知識欲というものは、尽きないものなのではないだろうか
見たことがない知識を実際に見たとき
それが知識通りなんてことがあったとしても
人は何も感じないのだろうか
この思考実験は、本当に不思議な気持ちになる
こう、なんだかむにゃむにゃした猫のような気持ちになる
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