死生観/水菜
我を持ち始めてから割とすぐに、死ぬまでの期限を自分で決めた私は、
目の前が、ひどい闇のようだった
果てのないトンネルの入口にひとりおいてけぼりにされたかのような焦り
はやく死ななくちゃ そう思いながら、年齢を重ねて
だから、死生観は、そうではなかった方々とはすこし違うのかもしれない
口に入れるものがひどく罪に思えたのも、我を持ち始めて割とすぐの頃からだった
私は、大したことも出来ない生き物だ、なのに何故、命を口にしているのだ
この口に入れた命たちは、私よりもずっと能力が高く、私よりもずっと純粋で、私よりもずっと生きていて良い生き物たちに違いないのに、私は、沢山の命
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