君に贈る最後の詩/桜 歩美
お母さんは久しぶりに詩を綴っています
君へ愛の詩を久しぶりに綴っています
なぜかって?
幼い頃から綴ってきた詩を君がこれから読むよって
言ってくれたからです
愛の詩でも辛いことがあったことも
全部隠さずに綴ったお母さんの詩には
君に伝えきれない思いであふれているのです
この頃よく君が産まれた日のことを思い出す
小さかったんだよ
とっても小さくて心配して
生まれてすぐに熱を出して心配して
すごく育てるのが大変なほどに病弱で
泣きごとをたくさんつぶやきながら
君を育てました
いっぱい泣いて
君の笑顔や寝顔に励まされ癒され
余裕がない時に君が言うことを聞いて
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