酩酊/
水菜
酩酊をしている
ふりつもるゆきのはな
わたくしがどんなにほれようと
あなたはふりむいてはくれぬでしょう
あかいゆびさきひたした澄んだ湯のおくに
こごえたなみだがひとつぶひかり
こえがあかくそまらぬまえに
あなたのそばからはなれましょうと
心身がこごえていく
ほのかにもえる湯にはうつらぬ
真摯な目のそのおくにちらちらうつるぜつぼうの
そのさきにあわいひかりのつぶ
酩酊のさきに
小雪がちらちらいつまでもやまない
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