流星のようなさよならで/霜天
埃を振り払う
ような、仕草で
無駄に積もった言葉を落とす
指先でそっと拭き取れるくらいの
そんなくらいでも、涙に変わってしまったりする
流星のようなさよならで
ほんの一瞬で暖かいくらいの
つまずく僕らはここに置いて
砂時計の零れる姿
とかを
見守ってみたりする
眠いからと眠ると
いつの間にか一人だったりもする
振り切れないことばかりを
トンネルの向こうの光
置き去りにしたような
遠い嘘
砂時計が傾くと
世界が追いつくように加速して
無事に潜り抜けたような、そんな
眠ることで切り替えている
僕らは部屋のスイッチで
流星のような一瞬の強さで
ありがとうと言ってみる
振り払うような仕草で
倒れてしまった僕らへ
進みながら零れたものへ
流星のようにさよなら、と
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