自信/吉岡ペペロ
 
私自身、ともすると自信を失っている。

いや、自信がない訳ではない、自信が限定的になっている。

年を重ねると経験値が上がる。

その経験には当然、プラスもマイナスもある。これが私の自信を、限定的にしてしまう原因だ。


刑務所で殺人鬼と面会する。彼は死刑判決を受けている。

うちに帰るとホームから見放された痴呆の母が私の家庭を壊している。母は口調もからだも健康だ。

彼は先生にはめられて舎弟を射殺した。彼にはほかにも殺人の余罪がある。

深夜母はおでかけの約束の不履行を理由に妻を責め立てている。これ以上私には疲れる体力もない。


私自身、ともすると自信を失っている。

いや、自信がない訳ではない、自信が限定的になっている。

年を重ねると経験値が上がる。

その経験には当然、プラスもマイナスもある。これが私の自信を、限定的にしてしまう原因だ。








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