えくすとら。/由比良 倖
ていく、ねむりのなかに、
よかん、しずめていく、ひかっている、のは、かげが、
わたしを、よそうしているから、だって、
あるだけの、かんしょくを、まとめて、ふくらませて、
しを、なでる、ねえ、まざー、まざー、
あたまがいたいよ、とても、
ねえ、ねえ、ここはいちばんあたらしい、いまなの?
それとも、いまはいまのまま、
ただずっとふるびていくの? かな、ねえ、
3/あー、ゆう、はっぴー?
今、あなたが話したこと、地球のこと、
オブラートに包んだ、心臓のこと、夏みかんの色、
空は壊れそう、あなたの声には骨格があって、
23世紀の宇宙は、今の1ミリメートルで、
その周りを風が吹いて、あなたの呼吸を介し、世界は、
循環している、その声は、その声は、
いつも残響として、私の記憶の空に、雨を降らせ、
指先と、私の心の隙間には、蒼い時空があって、そこには、
虹が、いくつも、いくつも、架かっています。
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