クリスマス・ファンタジー/千波 一也
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嫌いなら
嫌いでいいから
ひと休みしようよ、しばしの間
信じられない気持ちも
逃げ出したい気持ちも
爆発しそうな気持ちも
ひと休みしようよ、しばしの間
◆
プレゼントは包み物
包み隠された物
見つけてほしい誰かさんが
一生懸命に黙りこくって
その解放を
待っている
◆
優しくなりたいなら
冬風に身を預ければいい
寒さに気づけたのなら
それだけで十分
きみは十分
優しいひとだから
だれかを守ってあげようね
◆
消せない夢は
イルミネーションの向こう、
星のかなた
まだ見える、という事実だけを
しずかに届けてくれる
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