さみしさ/
水菜
で駆け抜ける少女の白いすんなりした足が
平たい水面の上、うっとりと遊んでいる
隠し事をしているから
君は、いつまでたっても、本音を教えてはくれないだろう
いつまでも隠し事をしている
耳元をくすぐる君の声は
秘やかに隠し事を遊ぶ
僕は、それにいつまでもつきあって
そうして、秘やかにそれらに共鳴している
君が、どんなにずるい奴だって構わない
共鳴するそれが、僕にとっては、ひどく特別だから
さみしさを縫いとめていく
ひどく優しい気持ちで
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