冬眠まえ/
はるな
くまたちの濡れた鼻、 初霜
シーツの巣むせかえるような熱
冬眠まえ
会いたくてめくれちゃったからだが愛しくて
そのまま走ってた
走ってたらたのしくて
飛びかたを忘れてしまった
起きたらきっと忘れてしまう
くたくたの空腹のせわしさに紛れて
忘れてしまう でも引きかえに
それ以外のすべてを忘れる愛しさであふれかえって
めくれたからだのまま
ばあばあ吹く風に向かうように走っている
冬眠まえ
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