吉野(その一)/tonpekep
 
歩いたところにロープウエイの乗り場があって、それを利用することにする。このロープウエイが落ちるんじゃないかと思うほどボロかった。動くたびにガタガタと震えているのだ。幸いかどうか、僕達が乗っている位置から地上までの距離がそれほどでもなく、もし落っこちても運が良ければ助かるなと感じたが、それを連れに言ったら、窓から下を覗き込んで、「死ぬよ。」と呟いた。

                                  /2004年4月
戻る   Point(1)