黒点/ただのみきや
 
あなたを見るために
光を媒体にした
あなたを聴くために
空気を媒体にした


媒体なしにあなたを知りたくて
肌と肌を重ねてみた
そうして慰めを得ながら
無限の孤独を思い知る


星と星が永久に分かたれたように
精神と精神は肉体によって分かたれる
わたしたちが寄り添うことは
冷たい現実へのレジスタンス 愛と呼ばれがちの


あなたがあなたであるかぎり
一片の曇りもなく愛する
なんて ありえるだろうか
わたしがわたしであるかぎり
一点の冷たさがつきまとう
これ以上は近づくことも離れることも出来ず
あなた悩ましく 青く潤んで


心を通わせるために
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