砂利道/草野春心
 


  時折、ひとの心から
  とおく離れてわたしは
  砂利道に迷い出たとかげになる
  枯れ葉の屑どもに隠された光の粒が
  もっと大きな金色の光に攫われていくのを
  わたしは見る この世界に
  たったひとつしかないような
  狭くまるい 日なたのつめたさの中
  

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