人と海/
水宮うみ
人が海を楽しげに見ている。それだけでその人の心に海があることを知った。
海は言葉を持たない。ので、その人の荷物の本が少し寂しそうにしていた。
本だって文句なしの素敵な海になりたいし、人のなかにも海のなかにも心があって、心はふわふわ揺れ動く
人が生きるのに荷物はいらない。本をひとつの海として、心だけ持って走れ
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