空の道/藤鈴呼
 

アスファルトは灰色だと
思い込んでいたから

思わず目を疑った 
冬の道

煌めくならば 
銀色だったり するのだろう

今朝のように 真白の雪に 
覆われていたり

今 タイヤが 踏み締めている 
道はどうだ

まるで 空を 
漂っているかの ようだ

正面に見据える 太陽光が 
眩い 時間帯

溶けた雪が 水溜まりになって 
空を 映す

対向車との間に 浮かぶ雲 
いや 残る雪も

この 不思議な感覚を 
増長させる

わたし いま 
そらを あるいて いるの

ねえ くもさん 
あなたは どこへ いくの

完全な 
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