耳輪/
草野春心
歌をたたむ。耳輪(じりん)がひとつ、
骨いろの水面をもがいて、
ひしゃげた三日月になりそうな夜
まだ多すぎた言葉を忙しく折りたたむ
明日の晩 静けさのおもてに幾つか、
私たちの掻き傷がみえるはずだ
戻る
編
削
Point
(4)