むかで/
草野春心
朝靄の しんとした公園で
ゆりかごが一頻り揺さぶられ
あかるい 幾つものさびしさが
同じ数のむかでに変わるまでの間
わたしたちは決して変わらないだろう
乾いた 人間らしさのような傷みを
つらぬいて吹いていく風が足下で
目に見えぬ微かな影に寄り添う
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