さよなら、自転車/
そらの珊瑚
さよならを告げた記憶はないけれど自転車はもう錆びついていた
お返事を書くか書かぬか迷ってるヤギはいくぶんヒツジに似てる
降り注ぐ光のすべてうけとめるここはあまりに硝子張りです
みなぞこでみつけたうろこきらきらとかつてわたしであったものたち
適切な仕組みによって死んでいく機械仕掛けの薔薇と経血
かげひなたそのどちらでもないような薄闇がありオカリナを吹く
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