私たちは果てしなく化け物になるしかない/狩心
期もあったが、今は確実にそこに価値はないと確信している
本当の価値は形に成らない、だからこそ、存在は表現をするという構図が成立する
この世界でつかみ取れるものは、
本当のものと信じたいと思う、本当は偽りのメタファーの信念と
偽りのものと思いたい、本当は超現実である無慈悲な快楽しかない
苦痛は快楽とイコールなので、この際省いて考える
私たちは自分を自分だと思い、生物だと思い、存在だと思い、シンボルだと思っているが、
それらはすべて明らかに間違いである
私たち何者でもない
夜空に星が煌いているなどとロマンティックな事を歌うより、
泥の中をほふく前進して涙するのがお似合いである
どんな超現実を目の当たりにしても、真を貫いて波に乗れる強さが必要である
神は戯れている、そしてそんな自分に飽き飽きして、退席しておられる
この世界の中心に、この世界の外側に、
この世界のあらゆるものと同化している、
誰も座っていない神の椅子がポツンと、私の目の前に置かれている
私は引き攣った顔で、ただそれをボーっと眺めている、手立てはない、それが答えだ
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