演技/葉leaf
 


修辞によってつくり出され
きめ細かな大理石の皮膚をまとった
限りなく長い腕の先端に
人々は指めいている
運命という不屈の氷河が
瞬間ごとに掘削されていく中
人生という虚構の神経束は
一編の詩として閃いては影を残す
まなざしや肉声を受けただけで
人ははためくように演技を始め
演技は演技の演技であり
貫かれた先の根拠をも演技する
人の内壁に発するものは
表現や行為を待たずに演技であり
すべからく人生は演技の流れであり
現実とまったく等しい虚構なのである

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