物々交換の亡者/吉岡ペペロ
物々交換していた頃ひとは相手がなにを望んでいるかを考え、自らが欲しているものを手にいれていた
相手が望むもの、自らが望むもの
それをジョイントさせていた
貨幣が発明されるとそれは分断された
相手が金を払えば、もう自分には関係がない
あとは相手が勝手に望みを叶えるだろう、そんな感じになったのだ
貨幣が発明される前の時代感覚は、労働やマーケティングに残った
組織が望むことを感じとれる労働者は、組織に好まれ受け入れられた
市場が望むことを感じとれる企業は、つまりマーケティングを行う企業は、市場に受け入れられた
しかしそんな労働者や企業は多くはなかった
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