BACK/FRONT/5or6
 
FRONT。

笑顔を向けた瞬間、ふと見せたきみの、海
苔の付いている前歯に、堪らなく欲情して
しまい、唇と、唇を触れ合い、前歯に、舌
を這わせていた、きみと、彼女の、息の色
が変わり始めて、とても勃起してしまう、
クローゼットの中で、慰め、始める、思春
期の罪は、とても濃いので、彼女はむせる
事がしばしばに、きみは髪の毛を掴んで、
混沌を楽しむ。前後する。見下ろす、視線
の先に、両手に挟まれて、嗚咽を始める、
彼女と、涎を、床下に垂らす瞬間がシンク
ロして、思いっきりに、思いっきりに、包
み込んで先端に、刺激を与え始めると、涙
目が滲む、クレパスの氷柱のように、冷た
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