百年カレンダーにて/吉岡ペペロ
 
一枚の紙に、一年十二ヶ月のカレンダーを縦横十個ずつ並べたら、百年カレンダーの出来上がりだ。もちろん一番左上にあるのは、今年のカレンダーだ。

今年四十八のわたしは、確実に、このカレンダーの四列目か五列目の最初のあたりで死ぬ。病気や事故でもっと早く死ぬにしても、わたしの命日は、この百年カレンダーの四五列目までにあるのだ。

わたしは思う。
未来、成功しているじぶんと、未来、過去を悔恨しているじぶんを思う。
それを、しっかりとはっきりとイメージする。
いずれにせよ、時は今だ。
いずれにせよ、わたしは今にいる。

未来、どれだけ成功していようが、未来、どれだけ悔恨していようが、今わたしは今にいるのだ。
中途半端はこの際、悪だ。
未来には成功か悔恨しかない。
未来、成功しているじぶんと、未来、過去を悔恨しているじぶんを思う。
しっかりとはっきりとイメージする。
いずれにせよ、時は今だ。
いずれにせよ、わたしは今にいる。










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