たちどまった日々/梅昆布茶
 
新宿2 丁目の深夜4時に手を繋ぎキスをする男性カップルや東洋人や白人の若者達
路地にはビートが溢れ肩を組んでさんざめく不思議な人の塊を見つめている俺

生命は科学 を超えていつまでも謎のままでその意味では君も
僕は 何を 求めているのだろうか?

池袋西口のキャッチのお兄さん達をかき分けながら
誕生日にskー2の化粧品を要求してくる女友達を
やっぱり嫌いだと認識する夜と人生はまだ長いのだから

時にぬぐいとられ
たったひとつの魂だけが残って

闇に燐光を放ち
翔び去っていった

僕は毎日なんの実験を繰り返しているのだろうか?

世界でたった一人のあなたなのにね

逃げる程に追ってくるあるもの
足音と影はいつか僕の襟首を掴まえるだろう

そのまえにその姿をたしかめねばならない

遅すぎることはない
歩を進めるための道にとって

過去を亡き骸にしない現在を
たとえ明日がなくとも
踏みしめてゆく生命でありたい

不完全な事を理由にしない今を
生きるために






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