ギャビー/nemaru
 
たりを無視して突っ込んだ話をしてしまい、変な顔をされている事に気づいて恥ずかしくなる。 他人に寄って行くときの適切な歩行速度が分かっていないのだ。 目の前で瞬間移動を繰り返す人は、やはり気持ち悪いだろう。 いつも、古谷実の漫画に漂う、あの空気感の中で過ごしたいと願ってしまっている。 ただ訊きたいことを訊いて「うんうん」とか「ほうほう」と相づちを打っているうちに返す言葉がなくなって、お互い無言で茶をすするという事になる。 最初から興味がないのに、訊きたくもない事を訊いたり、 うまく盛り上げる事もできないのに騒いで、白い目で見られたりして、 「何をしているんだろう自分は」という気持ちがだんだん膨らんで
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