キンモクセイの思い出/吉岡ペペロ
 
とを思い出していると

あった、

薄いみどりいろのキンモクセイの花だ

葉っぱが埃っぽいのは夏の名残

南元町の小部屋にも届いていた匂い

あのとき通りに出てさがすと

アパートの生け垣にキンモクセイがならんでいた

薄いみどりの花がのぞいていた

昼間もういちどそこを通ると

花はもうオレンジで

色と匂いでキンモクセイはすぐにさがせた






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