恋の詩4品/ふるる
 
ミルク



あなたの飲むミルクを温め直したい
胸からこぼれたビーズを拾い集めたい

広く高い草原へ
あなたの手を引っ張って
困らせたい

もう、なにを落としたって
かまわないんだよって
あなたのこと、このくらい想ってるんだよって
雲のペンで
青空に落書きしたい

あなたはミルクをひとくち飲んで
ふうっとため息

その風がさっき
草を撫でていったよ

私も少し凪いだんだよ

私は少し泣いたんだよ





お菓子の箱


{引用=
お菓子の箱に耳をつけると
ささやきがきこえる気がする
お菓子の箱
耳をつけるのに
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