うさぎのダンス/ただのみきや
赤い目をしていま
なにを読み
どこを跳ねるのか
あなたは謀った
和邇(ワニ)たちの背を戯れ跳ねながら
目指すところへ近づいた時(それは幻想だった)
傲りと嘲りが
鈴のように唇からこぼれて水に跳ねた
美しい余韻 裳裾のたなびき
――素早く誰かが捕まえる!
和邇(ワニ)たちのハはあなたの衣を剥ぎ取った
兎のコスプレもハンドルネームも
みみず腫れの感情は膿んでもチを流さない
ただカラフルな砂粒が口から止めどなく溢れ
見せたい真実だけを切り貼りした
張りぼての素体を沈没させる
あなたは重い虚像と括られたまま
渦潮に飲み込まれ
怒りと憐憫と羞恥
三匹
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