蝶のように/
草野春心
埠頭の昏さに
沈んでいく今日までのかがやき
海のうえの透きとおる膜の向うで
世界の光の震えは蝶のように美しい
あなたに、
もう泣かないでほしいのに
私がどれだけ愛しても
壊れないでほしいのに、
蝶のように柔らかいあなたの
涙を私は拭うだろう あすの朝
心の鮮やかな震えを いつまでも
見つめていたいと願うだろう
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