痙攣/
深水遊脚
約束と手帳の枠をはみだした歩み孤独の文字は不揃い
千鳥足で本をかすめて籠る部屋 百五ページの夜に呑まれる
右側を愛し左側を憎む鋏いつもの切れ味はなく
吐瀉物の薫り三割 珈琲を砕いた粉を湿らす涙
手を繋ぐ相方離れ彷徨える視線が絡み触手が痛い
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