初秋の日曜に/番田 
 

谷中で会った 日曜日に友人と
歩いた 彼の街を
街の何も私は知らない 人の
どこへともなく流れるこの日々を


よくわからないけれど
薄曇りの高台の向こうには冬を感じる
カフェが並ぶ 家を 改装した 木造の
色づいた緑の木々の中で


空が また 変われば
私も 歳を とっていく 
そして残せないのかもしれなかった 私の子供は
街の人が神輿の列をなしている


思い出す上野で
かつての道の姿を 昔新卒だった私の姿を
今は非正規で働いている私の見てくれを
かつてすれちがったいくつもの労働者の姿を


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