つめたい感傷/
ただのみきや
雨やわらかに冷たく
朝を満たし
しっとりと
傷んだ葉を慈しむように
離別と巡りへの
仕度を促しながら
触れる小鳥の眼差し
の奥に隠された
語らない智彗の静けさが
寄り添うように
映し出した
風に震えるものたち
ゆるやかに果てて
往く様は問いのよう
日ごとに傾く光を渡って
届けられたことの葉の
散り落ちる姿に
不滅の炎の踊りを見て
《つめたい感傷:2016年9月17日》
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