夏の終わりに/高林 光
 
見ると以前と比べて元気がなかったのではなく、観葉植物自体が変わっていた。正確に言うと、いくつかある観葉植物が配置換えされていて、以前より少し小さな観葉植物がそこにあった。
 一番奥のテーブルの、僕が一番お気に入りだった大きな背もたれにひじ掛けがついた椅子の位置も、以前と変わって手前側にきている。この椅子はやはり、一番奥にあるのがふさわしいと思うのだが。
 こうやって、些細なことが少しずつだけど変わっていく。それが自然なことかもしれない。そう思う。
 そういえば、このカフェから少し足が遠のいたのは、とある雑誌にこのカフェが取り上げられたことでいつ来ても満席という状態になり、座れたとしてもまった
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