時の場所/ガト
 
最後に故郷に帰った日

灯台に座って
風に舞うとんびを
いつまでも見ていた

神様の木のてっぺんに
命を抱えるとんびたちは

巣に近づくと魔法の笛を吹く

目が回るほど
螺旋に折り重なるとんびの笛の音

なぜだろう

あの場所がいつも
故郷のどこより懐かしい

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