メルヘン アデリーペンギンの大冒険/st
さて しばらく時間がたったころ 待ち合わせの場所には 兄と弟のペンギン
が父ペンギンを待っていた しかしいつまでたっても父ペンギンは姿をみせない
弟のペンギンが(どうしたんだろう)兄ペンギンも(どうしたんだろう)
(僕たちのために 犠牲になってくれたのかもしれない 先をいそごう)
ふたたび水晶の玉は明るくひかり 行く先を示し始めた 玉は海岸沿いを
はなれ 深い海の中へ向かって行く 兄ペンギンが
(これからはシャチがこわいな おそわれたら いそいで流氷の下にかくれよう)
弟のペンギンが
(それではいつまでたっても 洞窟の入り口にはつけないよ)
(シャチがきたら 僕が犠牲
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