フィカス・ウンベラータ/
高林 光
言葉にならなかった想いまでも
すくい取ってしまうのかもしれない
決して積み上がることのない
不安定なよろこびとかなしみといらだち
身じろぎひとつしない観葉樹をただ黙って眺めていると
知らないほうがいいと思っていたことの中に本当は
僕が一番知りたかった言葉も
知らなければいけなかった想いもあったのではないかと
急に不安になりはじめた
けれど もう
女の言葉たちはそこにはなくて
観葉樹の大きな葉だけがこちらを向いている
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