Miz 22/深水遊脚
んの疲労は医師が看てもわからない質のものなので、自己申告はありがたい。幸政くんと晴久はいつもと変わらなかった。まあ普段の二人の能力からみれば、比較的軽い戦いだったかもしれない。二人が制圧したときの政志くんと柏木くんは、力の放出こそ強かったが、戦士としては弱かった。心身の状態と冷静さを保つことがいかに大事か、ということだろう。
「模擬戦のときは済まなかったな。的確な指示のおかげで本当に助かった。礼をいう。」
神妙な顔つきで幸政くんが頭を下げてきた。
「あの采配でよかったのか、わからないわ。晴久に政志くんの力を出し切らせたから、こうして政志くんが床に伏しているのかもしれないし。」
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