辺境の地の精霊たち/るるりら
たちが見たものが鳥だったとしよう。だとしても、人工物のまったくない状況で鳥に出会った人は、まず身が すくむ。そして、すくなくとも わたしの場合は 精霊を思った。
そういえば、自然とともに生きているアイヌ人々の伝承物語にも鳥の話は多い。夜に見かける鳥に精霊のようななにかを感じるのは 私だけではないようだ。
アイヌ民族の伝統的な世界観では、カムイは動植物や自然現象、あるいは人工物など、 あらゆるものにカムイが宿っているとされて、夜活動する鳥のひとつである ふくろうの場合は、天地創造に関係していると伝えられているらしい。
また、イギリスの ウェールズ(もともと彼らの住んでいた場所にほかの
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