ランドスケープ/
DFW
湖に波紋をひろげて着水する
水鳥たちは人物の顔にすいすい寄っていくと水面をつつき
すばやく飛び立った
水飛沫でちぎられた人物の顔の欠片を嘴にくわえ
さしてご馳走でもない獲物のように
濡れた黒い喉に流しこむ水鳥たちの胃袋は生温かい
人物の重さで斜円錐に変形していた拾ってきたものの総体の表面を
人物はずるずると滑り落ちていたようで
起きて顔を洗うと人物はいつものように何かを拾いにいく
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