ハル/DFW
ハル あんたはもういない
海のそばで 消えた
道端のヒメジョオンがわたしのすねを傷つける
あんたの笑顔はここにない
だからわたしは風邪をひく
炎天下の通り雨みたいなハルの横顔に濡れたままわたしの体温は消えてった
忘れたことなどないものを思い出すよ雨の後で
いまとなってはあんたに言いたいことは何もないけど
とにかく何かを言いたい
わたしのパパはデカ足だった
彼はハルを確かに愛したし
きっといまも愛してる
ハル わたしはあんたのことをなにも知らないままここに立ってるのかもしれない
ハルはいま
なにしてる ?
なにもな
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