なにも浮かばなすぎてこわい(阿ト理恵さんとズー連詩作)/ズー
で、うっかり沈んで、ちゃっかりぼくのめにはきみのめ、まるまるとした、まるでまるで○でしたって、あまりに軽すぎて、その軽さに浮かれていたら、ふがいないって、ふと傷つき、ふとんをかぶる。
それからきみはめをこらす、なにも浮かばなすぎてこわい水面はあおい炭酸水にとても近い、ふとんをかぶるとそういう風に水面を叩いていく雨降りにもでくわさない、それからきみはまためをこらす、雨降りにでくわさなかったこわい水面にはなにも浮かばない、ふとんのなかに潜りつづけるきみをひきあげる手はとても近い、のどのおくであおい炭酸水がまるまると鳴って、嵐になりそうな夜はこうもり傘がまるで飛ばないと考えている、
条件は、
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