Miz 19/深水遊脚
威力はある。最後の股間への打撃に、柏木くんは飛び上がるくらいの痛がりようで、反撃どころではなく、そのままその場で小刻みに跳び跳ねていた。
「どうだ柏木。これが大ぼっちゃんの喧嘩の仕方だ。こんなのはまだ恐怖じゃないよな、ええ柏木。」
「あ、あなたは幸政さん。なぜ。」
「気づくのが遅いんだバカ。戦闘中にハアハアしやがって。こんなふうに隙を突かれたらどうするつもりだったんだ?見せてみろ!」
幸政くんは飛び跳ねて空中にいる柏木の足を払い、転ばせた。
「わが弟への侮りは、この俺に対する侮りと思え。代償は高くつくぞ。」
転んだ柏木くんの顔をめがけて幸政くんは容赦なくキックを連打した
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