樹海の輪/為平 澪
 


糸車をまわしていたのは誰だろう
それは 樹海をでっち上げた白い骨の妄念
散り散りになった散文詩
痩せた木の葉たちが 風に吹かれながら
くるくる回り続け
重い陽差しの切れ間を脱ぐって
やがて 土に還る


      (カラカラカラカラ・・・)


(カラカラカラカラ・・・)


     神は

      呼吸をするのを

         やめたらしい。}  



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