一枚の羽根/しょだまさし
 
合唱コンクールの練習で
僕は真剣に歌った

そしたら馬鹿にされるは
いじられるはで
散々な一日に…

女子は男子との練習を
拒絶し始めて

僕はそれからも
意地になり声を
張っては笑い者

ある日伴奏と指揮者の
女子から言われた
一人がんばってるけどどうしてと

僕は答えた
好きなんだ聞くのも歌うのも
『翼をください』が

女子は話し合ったみたいだ
クラスは一つになって
準優勝に輝いた


「私達は男子と
もっと楽しく歌いたい
上手くなくてもいい
クサイこと言うけど聞いて
翼は片方だけでは飛べない
男子は今、羽根が
一枚だけでしょう?
男子という翼がほしいです」
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