虚構の空白/汰介
 

ああ、このまま寝てしまおうか。

ああ、こんな時、誰かが尋ねて来てくれれば、僕はそのやる気の無い体を起こして、
旅にでも出るのに。

僕は、そのまま眠りに落ちる。

多分、その見る夢は、僕もはっきりとは覚えていないけど、詩集に描かれた図形が、
その設計をしてくれるんだろうに違いない、と思う。

そして、それはふと関係ない所でその詩集の設計とは気付かず、
思い出されては、忘れ、また思い出されては、忘れていくんだ。



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