自己受容と自己正当化は違うのさ/ただのみきや
 
「愛情不足だったから 
棘だらけになった」


――サボテンが?


自分の間合いで生きればいいさ
手前勝手になれなれしくするやつは
痛い目に合わせてやればいい
傷ついたなんて言う間抜けからは
授業料をふんだくったって構いやしない


「寂しくて 
誰かに側にいてほしい」


痛いのが好きな変わり者だって時にはいるさ


それとも自分の棘を自分で抜くか
血まみれだぞ
すげえ痛いぞ
詩の中でやるのと現実は違うのさ


棘を抜いたサボテンは何になる?


サボテンはサボテン
「らしさ」を失くした
ただのサボテンさ


愛されればいいな
広く皆さまに




           《自己受容と自己正当化は違うのさ:2016年6月29日》





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