まばたきの振動/________
きみがわたしじゃないってことをいまのいままでわすれてました
今日雨が始まった
冷たくなった指先をいたわる、握り締める、げんこつ
ためいきも残り少な
そしてずっと泣かないまま
明日の昨日にはもう戻ってこれない
夕焼けの炎消し、星のすべて流し、
花のにおいも咳払いも隠した
明日の昨日にはもう戻ってこれないよ
どうしてもこんなにも遠い
ほんとうを見せてくれたからありがとう
それでいてねえきみは
なんてなんてやわらかいんだろ
わたしはぐっときみに埋もれて
深く深く包まれたと思ったの
だけど
きみはやわらかくって
どうしてもきみの中には入れてくれ
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