バジルとミント/opus
 


夜になると
バジルはミントを抱く
ミントの口に舌を入れる
ダラと垂れる唾液をゆびですくって舐める

そして、
ミントが自殺する
花に囲まれて
糞尿を垂らして
「何て醜いんだろう」
バジルはそう思うと
生きるのがどうでもよくなって
自分の首筋を
包丁で切り裂いた

吹き出る血が床に舞い散る
「何て美しいんだろう」
そう思うと同時に
何でこんな事してしまったのだろう
「僕は僕なのに」

バジルは
ひどく死ぬのが怖くなり
助けを求めて絶叫するが
そこには体だけのミントしか
いないのだった

戻る   Point(0)