りゅうだったとき/はるな
 


ふたりがまだ二ひきのりゅうだったとき
世界は平らで 雨がふっていた
眠るように飛びながら
からだはちょうど からだの重さだった

いまになって思いだすと
まぶたでは雨降りなのに
どうして肌はかわいているんだろう
世界も、それに
のぞく水たまりのひとつもなくて


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