塑像 三/
信天翁
けだるく湿っぽい梅雨どき
ねずみいろの空を取っ払って
エーゲ海の空をおもわせるほど
青いこころを呼び起こすものはない
ねむたくかびくさい梅雨どき
雑木林の沈鬱を払いのけて
野末にひろがるパノラマをみるほど
赤いからだを艶だしするものはない
戻る
編
削
Point
(3)